人との出会い~日本の祭り~

先日、私は面接を受けました。と言っても、大した面接ではありません。それをしたから何か人生が変わったか…どうなんでしょうか。仮に複数の人間が同じ事象が起きたときにその場に居合わせていた場合、事象から学ぶ、感じ取る、そして生かす…その方法は、その個人に委ねられるでしょう。そのような意味でも、人生はある意味で偶然。ある意味で必然なのかもしれません。
ちなみに、その面接の中で、面接官から「日本の文化を伝えるとすれば、あなたは何を伝えますか?」と問われました。私は「日本の祭りです」と答えました。なぜなら、人の集まるところ。そこには、とても一言では表せないような出会いが存在するからです。今回は、そんなあるひと夏のお話です。

今から2年前ー2017年ーの夏。私は丁度、お盆のために帰省をしていました。行先は長野県。この時期には、帰省客・イベント客のために各地で臨時列車が走っていて、当時、臨時列車など”非日常”に目を奪われていた私は、イベントがあれば、必ずといっていいほど撮影をしていた覚えがあります。
その当時の被写体は「諏訪湖湖上花火大会」のための臨時列車。花火と観客の近さでも有名なこの大会ですが、臨時列車もまた、関東圏から普段は乗り入れない車両がやってくると有名であったのです。

それがこの列車。普段は、南武線(立川~川崎)を走行しているE233系8000番台です。数多くの臨時列車が長野~甲府で運転されましたが、そのほとんどは、普段から長野県を走る車両で運転され、色鮮やかな関東の車両はこれ1本だけだったのです。当然、そういったものに反応する「鉄」は、撮影のために、カメラを持ち歩きます。
そのとき、偶然にも、ホームで1人の男性と会話が生まれました。その相手は後に、このサークルの代表となる「コアラ」。彼もまた、同時期に同郷(正確には地域は違うが)へ帰省中であったことから、妙な親近感が沸き、しばらくの間、松本駅のホームで語り合っていたことを覚えています。
語り合いが終わった頃、時同じくして、車両が田沢駅へ向けて回送されて行きました。その後、彼は「乗りつぶし」のために松本電鉄線に乗り、私は実家へと戻っていきました。更に言えば、その2日後、私たちは帰路途中に越後川口(新潟県)で再会。東京に戻るまでの間、また会話が生まれました。

人との出会いは、一期一会。出会っては別れ、出会っては別れ。それらが積み重なって人生ができていく。つまりは、人生は偶然のもののように感じます。しかし、出会いから、あるいは偶然から、何かの”モノ”ができれば、それは偶然ではなく、必然なのかもしれません。

コアラとの不思議なひと夏の思い出。次は、どこで、どんな人と出会うのでしょうか…

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