涼しさを求めて

八月某日。あまりの暑さに耐えかねた私は東京を抜け出し長野に涼みにいくことにした。
その際に利用した碓氷線について書き連ねようと思う。

突然ではあるが、碓井線という路線をご存知だろうか。この路線は横川駅から碓井バイパス(便によっては旧道)を通り、軽井沢駅へと至る路線である。長野新幹線の開業に伴い廃止された横川ー軽井沢間の代替として開設された。
ちなみに2019年4月以前はバイパス経由の便が七往復/日で、一往復/日(繁忙期のみ運行)のみ旧道経由であった。2019年より、全便がバイパス経由に変更となり、繁忙期のうち行楽シーズンのみ旧道経由での運行が行われることとなった。
また、バイパス経由の便も渋滞状況によっては旧道を通ることが明記されることになった。しかしながら旧道の途中バス停では客扱いは行わないようだ。
つまり坂本宿-熊野平間の各バス停には行楽シーズン以外バスが来なくなったのである。

時刻は午前11時前。始発バス停のある横川駅前にやってきた。みな同じ電車から乗り換えるようで、駅から出た人が続々とバス停にやってくる。
奥を見るとすでにバスが待機していた。

長野200か1724
ジェイアールバス関東 小諸支店所属 H657-01405号車
日野×日野 KL-RU4FSEA ”セレガR” 2001年式

こちらの車はどうやらJRバス関東の高速用車両の中でも最古参級のようで、もともとは水戸支店に所属していた。
また、セレガRへの乗車はこれが初めてのように思う。

11:15 横川駅発

発車直後に運転手の方からアナウンスがあり、バイパス経由ではなく旧道経由で運行することが発表された。
どうやら軽井沢駅近辺で渋滞が起きているようだ。

 

しばらくするとバスは旧道の狭く曲がりくねった道に突入する。このような悪路でも一切擦らずに運転するのには相当な技術が必要なことだろう。通るたびに感動する。
また、左右を見回してみると信越本線時代の遺構が多数見受けられる。一度は歩いて超えてみたいものである。

余談にはなるがこちらの碓氷峠旧道には全部で184個のカーブが存在しその全てに番号が振られている。もし通る機会があれば数えてみてほしい。

さて、今回の乗車で一つだけ気になったことがあった。

なぜか非常に霧が濃いのだ。視界が非常に悪く前が全然見えない。
他のサークルメンバー曰くよくあることらしいが、初めての体験にかなり驚いた。

暫くするとバスは峠を越え軽井沢町に入る。
すると一気に霧が晴れ、すぐに軽井沢駅に到着した。
どうやら霧がきつかったのは横川側だけだったようだ。

12:10 軽井沢駅着

定刻よりは少し遅れてしまったが、しな鉄に乗り換えられたのでセーフである。

肝心の温度であるが東京よりも10℃も低い24℃であった。
ここまでくると半袖では寒くなって来る。とりあえず涼しさは手に入れられたので目標は達成である。

霧の中にぽつぽつと遺構が見える碓井線、皆さんも是非乗ってみてはいかがだろうか。

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