名画『雨、蒸気、速度ーグレート・ウエスタン鉄道』

夏や梅雨の雨はジメジメして身体的ダメージを食らうtoxoidです。あと傘を持つと手がふさがるのも煩わしいですね。雨自体は悪くはないのですけど。今回はネタがないので趣を添えて名画を紹介していきたいと思います。

『雨、蒸気、速度ーグレート・ウエスタン鉄道』 作者 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 画像はWikipediaより(パブリックドメイン)

今回紹介するのはイギリスの画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーが1844年に描いた『雨、蒸気、速度ーグレート・ウエスタン鉄道』。タイトルは表記ゆれが結構多く、”速度”が”スピード”になっていたり、グレートウエスタン鉄道まで書かれていなかったりもする。

本作に描かれているグレートウエスタン鉄道(略称GWR)は1833年設立、1835年に運行を開始した鉄道会社で、ここの技術者を務めたブルネルは世界唯一の国際鉄道デザインコンペティションであるブルネル賞の名前の由来となっている。GWRは1921年の鉄道法によって鉄道会社の四大グループ化を促された中でも独立を保った唯一の会社で、周辺地域に残っていた鉄道会社を合併した。最終的に1947年末に国有化され、イギリス国鉄の西部局となった。略称のGWRにちなんで、賞賛して「神の素晴らしい鉄道」(God’s Wonderful Railway) と呼ばれたり、初期は最短距離を結んでいない部分があったため「大遠回り」(Great Way Round) などと呼ばれたりした他、リゾート地へ多くの人々を運んだことから、「休日線」(Holiday Line) としても知られた鉄道であった。

さて絵画のほうに話を戻すと、本作には当時世界最大といわれていた鉄道が雨の中猛スピードでメイデンヘッド橋の上を走る様子が絶妙な遠近法で描かれているのだが、どことなく曖昧である。現代では、正直わけのわからないモダンアートや、あえて現実感を失うように描かれた絵画も少なくないが、本作が描かれた当時はリアルな描写を良しとしていた時代である。そんな時代において本作は伝統を覆すものでもあった。(当然、賛否が分かれてはいた) 車体前面には本来見えないボイラーの赤い火が力強さをを強調するように描かれており、機関車の前には全速力で駆け抜けるウサギがスピードのシンボルとして描かれているのだが、私はこれも言われないとわからなかった。初見で見たとき、分かりにくいというのが正直なところかもしれない。しかし、この遠近感が奥から猛スピードで迫りくる何かを想起させる。そしてじっくり見て、何が描かれているかを理解していくといくつかのものが象徴するさらなる強調の意に気づくことができる。

まあそんなこと言っても私は素人ですし、あくまでも個人の感想の域を出ないところはあるのですが。全く関係なくなってしまいますけど、私が個人的に好きな画家はベクシンスキーという方でして、彼の作品は非常に特徴的なのですが、できればググって実際に見てもらいたいですね。もしかしたら見たことがあるかもしれません。3回見たら死にますけど。ネットの噂というかデマです。

参考文献

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

・「雨、蒸気、速度――グレート・ウェスタン鉄道」

・「グレートウエスタン鉄道」

・「ブルネル賞」

オンライン・ミュージアム『MUSEY』

・「雨、蒸気、速度――グレート・ウェスタン鉄道」

 

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