2019年という年があと少しで終わろうとしている。しかしながら、自分の中ではまだそのような実感が沸いてこない(去年も同じようなことを感じた気はするが)。
裏を返せば、2019年という年が自分にとって忘れられない、充実したものだったということ表しているのかもしれない。
『青い鳥』はフランス人のモーリス・メーテルリンクが1908年に著した童話劇である。チルチルとミチルの兄妹が幸せの象徴である「青い鳥」を探しに、過去や未来を旅する話だ。
今年の自分の旅は例年とは少し違ったものであった。特に顕著に現れているのは行き先で、海外が多くの割合を占めているということだ。普段であればその海外にかけた時間の分だけ国内旅行(特に関東圏を日帰り)に掛けているものだが、様々な要因で今年はそれが叶わなかった。
少し海外をかじってみると、思っているほど世界は遠くないような印象を受ける。外に行くまでの中で一番の高い壁は意外にも自分の心の中にあったような気さえしてくるのだ。
この経験を通してみると、来年更に新しいことに挑戦することさえも厭わないような気がしてくる。
さて、『青い鳥』は多くの旅を通した後、幸せの「青い鳥」は近くにいることを知る。
自分も同じような結論へ至った。もちろん、先ほどの流れを否定するわけではないが、それでも人間として、1つの生き物として成長をしていく過程・課題は自分の身近に存在することを痛感した。
多くのものを失って、多くのものを得る。海外に行ったことで、人間関係は大きく変わった。特に、海外在住の友人や他国籍の友人の人数は指数関数的な伸びを見せた。
しかし、そのような経験があったからこそ、逆に国内の友人も大切にしようという気持ちが強くなったとも思える。本当に守りたいもの、傍に居たい・居てほしいものは意外にも近くに居るものだ。
そう思うと、世界は1908年のモーリスの世界、ひいてはそれ以上昔のものから大きく変わっていないのかもしれない。
もう少しで2020年がやってくる。言わずもがな、来年は東京オリンピックの開催年である。日本人に限らず、多くの人々が観戦に来る。
更に大きな経験・知識を得られる年にしたい。そう思える1年であったと、今振り返る。
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