マックスコーヒー ベトナム仕様を飲む【比較】

「本家」に殴り込み!ベトナムに進出したマックスコーヒー

日本に900万人の愛好家[要出典]がいるといわれるマックスコーヒー。練乳をふんだんに配合した「コーヒー味の練乳」はしばしばベトナムコーヒーのようだと表現されることもあるようだが、2018年8月17日になんとマックスコーヒーがベトナムへ「逆輸入」された。マックスコーヒーの正式な海外展開は韓国に続き、2例目となる。

発売から1年ほどがたった先日、ベトナムを訪問していたメンバーが現地で販売されているのを発見し、それを購入してきてもらったので、今回は日本のマッ缶とどう違うかを比較していく。

こちらがベトナムで売られているマックスコーヒー。価格は日本円でおよそ60円と安い。とはいえベトナム人と日本人の平均月収としてはおよそ10倍近くの差があるはずなので、単純な比較はできないとはいえ、600円だと思うとかなりの高級品ではないだろうか。ちなみに現地では他のエナドリ系と比べれば格段に安価であるそう。

外観は見ての通り日本の現行デザイン(7代目※)がベースとなっている。ちなみに先程触れた「ベトナムコーヒー」とは、ベトナムの伝統的なコーヒーの飲み方で、深めに煎った豆を使い、時間をかけて濃く抽出することでできた苦味の強いコーヒーに大量の練乳(コンデンスミルク)を加えて飲むというものである。大量の練乳というのはまさにマックスコーヒーとの共通点といえよう。
(※○代目とは筆者が便宜上付けている呼称。)

外観を比較

中身の前にまずは見た目を比較していく。

左が日本で現在一般的に売られている缶で、右がベトナム現地仕様。個人的にスチール缶を少し期待してみたのだが、材質はベトナム仕様も現行日本と同じくアルミである。
また缶の色味が若干異なり、ベトナム仕様の方が赤みが強い。そしてやはり糖分とカフェインの組み合わせが眠気に効くというのは世界共通なようで、「目覚めのエネルギー」というキャッチフレーズが付けられている。

続いてマックスコーヒーの命でもある伝統の縞模様。基本デザインのこちらはどちらも変わらない。(強いて言うならばベトナム版の方が微妙に印刷が粗いように思える。)またいくつかの個体には缶に傷や歪み、凹みが見られたが、これは日本までの輸送時についたものであるかもしれないため、そこの判断は付けられなかった。
ちなみに内容量は日本が250g、ベトナム版が235mlであり、わずかながら異なっている。

裏面。成分表示のフォーマットは現地仕様であるが、ざっくりとした配置は変わらない。そういえば、缶の正面デザインでもだが、赤地に白抜きで「マックスコーヒー」とカタカナ表記しているのはベトナム版でも同様である上、むしろ改行されて強調されているようにも見受けられる。典型的な『怪レゐ日本語』として有名な「なまうつじつじ」ではないが、もしわざわざ日本語表記を入れているのが、日本ブランドが信頼されているからであるというのならば、それはありがたいことだと素直に思う。…考えすぎか?

バーコード面の比較。ベトナム版で「100%…」と示されているのはどうやら使用している豆についてのこと。調べたところ、なんとベトナム版は現地産のロブスタ種と呼ばれる品種の豆100%で製造されているとのこと。ロブスタ種は世界2位のコーヒー豆生産量を誇るベトナムを代表する品種であり、もともとフランスの入植者が持ち込んだ種といわれる。ロブスタは他の種よりも気候や病虫害に対して強靭で収穫量も多く、比較的低コストでの生産が可能であるというが、それ故にグレードの低い豆と扱われることも多い。また独特の香りがするとのことで、逆にベトナム国内では他種より好まれて飲まれる事も多いという。このマッ缶はまさにベトナムの現地仕様なのだ。


(栄養成分の違い)

味の比較


両方を良く冷やし、開封してみる。コップに出して中身を比較してみたとところ、若干の色味の差が見られた。左がベトナム仕様、右が日本仕様である。

ベトナム仕様のほうは注ぐとすぐに乳成分の分離が始まった。こうして見るとやはり中身は全然異なるというのが分かる。

早速両缶に口をつけてみると…
…全然違う!!

まず香りからして全く異なっていて、缶を開けた瞬間、ベトナム仕様のマックスコーヒーはコーヒー自体の香りが一気に広がった。また飲み口の大きさもベトナム仕様の方が大きく、結果的にコーヒーの香りがより広がりやすくなっているのだろう。

そしてあまり甘くない。いや、甘いことには甘いのだが、飲み進めていってもやはりコーヒーのパンチが甘さを押しのけて舌に届いてくる。日本のマックスコーヒーが、キャラメルやコーヒーキャンディに近い優しいまろやかさが中心なのに比べて、ベトナム版の方は「尖った」印象を受ける。また「コーヒーのパンチ」も、日本で飲むコーヒーのそれではなく、表現が難しいが大分違った感覚を覚えた。(若干、「野草」っぽい?)

(写真撮影用に結露を拭く様子。一人で夜中にこんなことを…)
こうしてしばらく両者をちびちび飲み比べてみて、私が個人的に判定したものが以下の表である。

「香り」「ロースト感」という部分ではベトナム版が圧倒的だった。コーヒーそのものには詳しくないので分からないが、これが「ロブスタ豆」なのか…と思わせるようなインパクトである。一方後味は独特なもので、私自身は嫌いというほどでもないが、どうしてもそこは飲み慣れた日本版に軍配が上がった。また全体の「ミルク感」も日本版のほうが圧倒的だった。

またサークルメンバーをはじめとした5人にそれぞれ試飲してもらったところ、5人全員が「日本の方がいい」、「どちらかといえば日本の方がいい」と答えた。以下にいくつか味の感想を紹介する。

「日本の方が(甘党の自分にとっては)好き」

「ベトナムのは他の商品でも代替できそうな気がするので日本のもののほうが価値を感じる」

「ベトナムのもののぼやけた甘味と苦味がほぼ同時にやってくる感覚は不思議で嫌いではないのだけれど…」


日本のものとは別物の進化を遂げたベトナム版マックスコーヒー。徹底的に現地の好みに合わせているようで、普段飲みなれている日本人がこちらを飲むと違和感を覚えることもあるが、これはこれで美味しいことに変わりはなく、新たな種類のマックスコーヒーが誕生したこと、そしてマックスコーヒーが世界展開を広げていることを素直に歓迎したい。

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