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ホームで待つ人たちの冷たい視線を浴びながら笠松を特別通過して数分、特急で知立を目指していた私は名鉄一宮で途中下車した。引き上げ線に9500系が停車していたからである。
行先表示は「快速急行 豊川稲荷」と読み取れる。時刻表を調べると発車は8:37と、まだ20分以上時間があったので改札を出て、ある場所に向かった。
日本ではまだ珍しいラウンドアバウト(環状交差点)である。信号機が必要なく、ドライバーは注意しながら交差点に進入するため事故も起きにくいという、合理的な仕組みになっている。
真ん中の円が無駄なスペースになってしまうのが玉に傷だが、この交差点では夜間に点灯するイルミネーションが設けられていた。
駅に戻るとちょうど、9500系の快速急行がホームに入ってくるところだった。
乗り込み、知立に向かおう。
2.名鉄一宮8:37発 快急豊川稲荷行(806レ)
発車後すぐに車掌さんの放送が入った。「快速急行の豊川稲荷行きです。大里にも停まり、名古屋から急行に変わります。」また迷要素の詰め合わせのような電車である。せっかく急行との差別化を図って栄生に停まらない快速急行が大里に特別停車して名古屋から急行になるのだから、ほぼ急行である。ちなみに名古屋本線東(名古屋-豊橋間)を走る快速急行は現在は存在しないため、名鉄マニアならば「快速急行 豊川稲荷」の文字を見た瞬間に「あ、名古屋で種別変更するんだろうな」と想像できるはずだ。
9500系はさまざまな点で従来の車両からの仕様変更が行われている。ドアチャイムが少し低くなっているのには驚いた。カラーリングも従来の銀色3R(3300系、3150系)とは大分違っている。側面は乗務員用の扉付近以外ほぼ一緒だが、前面の塗り分けが斜めになり、シュッとした印象になった。また、ライトの形状も大幅に変更されている。
前後では特急(90レ)に追い越された。
次回はいよいよ知立に到着する。
つづく…
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